発明家ネットワーク



研究者の専門的見地から

大学研究を世に役立つ製品に結びつける。

微生物の利活用

自然界には、さまざまな特殊能力を有する微生物が存在します。私は長年、資源循環における微生物の働きを研究し、人々の生活に役立てること目的に微生物の利活用を考案してきました。

例えば、土壌由来の微生物にはその代謝活動によって、生物体内のさまざまな機能物質に働きかけ、自然条件下での分解反応を促進させるものがいます。しかも、代謝時のエネルギー放出が少なく緩やかに分解するため、アンモニア、メタンガス、硫化水素などの発生が抑制されます。まさに微生物は、土の中の「生化学工場」なのです。

こうした微生物について、常々、「資源循環における微生物の働きを環境機器に利用できないだろうか?」と考えていたところ、私の研究を製品化したいという企業と出会い、有機物分解用バイオ資材『バイオテック・ユーノサ』として製品化される運びとなりました。

バイオテック・ユーノサは、自然界の土に生息する微生物を選出し、特殊培養した資材です。微生物が木の葉を"食べる"ように生ゴミなどの有機物を効率良く分解するため、人にも環境にも優しい資材です。

研究者と企業が出会うことで、新しい製品が産まれる。その結果として、社会貢献を果たすことができる。それは、研究者としてこの上ない喜びです。

工学博士 野村 正人

工学博士 野村 正人

Masato Nomura


【略歴】

1976年3月
近畿大学大学院工学研究家修士課程修了
1977年3月
近畿大学工学部助手、講師、助教授を歴任
1989年8月
米国カリフォルニア大学バークレー校博士研究(~91年)
1996年10月
近畿大学工学部教授、工学博士(生物化学工学科学科長/
大学院工学技術研究科 科長)
2012年10月
近畿大学工学部学部長補佐